宇治の平等院は、京都府宇治市にある世界遺産。
10円玉に刻まれた鳳凰堂の姿は、日本人なら誰もが知る象徴的な景観です。
秋になるとカエデやイチョウが池のほとりを染め、水面に映る紅葉が極楽浄土を思わせる美しさを放ちます。
本記事では「見頃」「ライトアップ」「混雑」「駐車場」を軸に、2025年版の実用情報を整理しました。
目次
平等院の紅葉2025|見頃の最新情報
例年の見頃は11月中旬から12月上旬。
色づき始めは11月中旬、ピークは11月下旬にかけて訪れ、12月上旬は落ち葉が苔や砂利の上を彩る「散り紅葉」も風情があります。
🍁 2025年の紅葉見頃予想
ウエザーニュースによると、平等院の紅葉は11月23日頃から見頃を迎え、12月6日頃から落葉が始まる見込みです。
ただし、気温や天候によって前後する可能性があるため、
お出かけ前には最新情報をチェックするのがおすすめです
紅葉は冷え込みで一気に深まります。
日中8℃を下回る日が出てくると発色が進み、朝晩が5℃近くまで下がると赤や黄金のコントラストが鮮明になります。
朝は無風なら水鏡が整い、鳳凰堂と紅葉のリフレクションが最も美しく映ります。
昼は鳳凰堂の朱と青空、紅葉の原色がはじける時間。彩度が高く写真映えします。
夕方は西日が斜めに差し、葉の縁が金に縁取られたように輝きます。優しい陰影が出るので、肉眼でも写真でも立体感が増します。
小雨や雨上がりの日は濡れた葉が艶を帯び、色がぐっと濃く沈むので、混雑も少なくじっくり鑑賞できます。足元は滑りにくい靴を。

平等院の紅葉2025|ライトアップ「瑞光照歓 ― 錦秋のあかり ―」
秋が深まる頃、宇治の平等院では、夜の帳の中で鳳凰堂が幻想的に浮かび上がる特別拝観「瑞光照歓 ― 錦秋のあかり ―」が行われます。
開催は 2025年11月22日(土)~12月7日(日)のうち、土・日・祝日のみ。限られた日数のため、まさに“特別な夜”を体験できる貴重な機会です。
庭園の紅葉がライトに照らされ、池の水面には、黄金色に染まった木々と朱色の鳳凰堂が静かに映り込みます。日中とはまったく異なる表情を見せる夜の平等院――その美しさは息をのむほど。水面に映る鳳凰堂を目にすると、まるで極楽浄土の光景を覗き見ているような錯覚さえ覚えます。
夜間拝観では、庭園とミュージアム鳳翔館が公開されます。
ただし鳳凰堂の内部拝観や茶房藤花の利用は含まれません。
拝観時間は 18:00~20:30(受付は20:00まで)。昼間の拝観とは入れ替え制のため、再入場はできません。
チケットは事前予約制で、各日1,500名限定。
KKdayの専用ページからのみ申し込みが可能で、例年早い段階で完売します。
拝観料は大人1,500円、小中高生1,000円。夜の静寂と光に包まれるあの瞬間を思えば、決して高くはありません。
なお、境内では三脚や自撮り棒の使用は禁止。
長時間の場所取りもできません。
訪れるすべての人が、静かに、そして心ゆくまで秋の光景を楽しめるようにとの配慮です。
駐車場は設けられていないため、近隣のコインパーキングや公共交通機関の利用がおすすめです。
この時期限定の書き置き朱印「鳳凰堂」も授与されます(数量限定・先着順)。
紅葉に包まれた鳳凰堂を眺めながら、その一枚を手にする時間もまた、秋の記憶として残ることでしょう。
秋の宇治に広がる光の景――。
静寂の中で鳳凰堂が放つ光は、訪れる人々の心にやさしく灯をともします。
昼の華やかさとは違う、夜の平等院でしか味わえない“祈りのような時間”を、ぜひ体験してみてください。
平等院の紅葉2025|混雑と回避方法
平等院は紅葉の人気エリアゆえ、混雑は避けられません。
昼間は11:00〜15:00がピーク。ライトアップは開始直後が最も混み合います。拝観券や入場列、撮影スポットの順番待ちが同時に発生しやすい時間帯です。
回避のコツを具体化します。
朝一で入るのが最有効です。
開門直後は庭園の空気も澄み、水面が静かでリフレクションが綺麗に出ます。
ライトアップは19:00以降が狙い目。
開始直後の集中が一巡して、人の流れが緩みます。
天候の読みにも勝機があります。
小雨や曇天は来訪者が減り、濡れ葉の色が深くなる写真日和。
混雑時は鳳凰堂の正面一直線にこだわらず、左右に45度振った角度や、池端の石や植栽の間から抜いた構図を狙うと、待ち時間を減らしながら新鮮な一枚が撮れます。
団体ツアーの時間帯は列が伸びます。
列の動きが鈍い時は、先に鳳翔館(ミュージアム)や表参道に回って時間をずらすと、戻ってきた時にスムーズなことが多いです。
交通は公共交通機関が基本。
宇治駅から徒歩圏なので、車の渋滞や駐車待ちによるタイムロスを避けられます。
平等院の紅葉2025|駐車場とアクセス
紅葉期は近隣の駐車場が午前中に満車になることが珍しくありません。
代表的なのは市営の宇治駐車場で、普通車の台数にも余裕がありますが、連休や週末は早い時間から埋まります。
平等院正門前駐車場は立地が良い反面、台数が極めて少なく、入れ替わり待ちが発生しがちです。
満車時は駅周辺のコインパーキングに停め、徒歩で向かう方が早いケースが多いです。宇治橋通りは歩いても気持ちよく、土産店や茶房が連なります。
車は京滋バイパスの宇治西IC・宇治東ICが便利です。
宇治市街の細道は一方通行や時間帯規制がある区画もあるため、ナビの推奨ルートに従いましょう。
夜のライトアップに車で向かう場合は、帰りの出庫ピークも想定に入れて、余裕あるスケジュールを。
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■地図
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撮影のコツ
正面からの鳳凰堂は人気ですが、池のカーブに沿って斜め構図にすると、建物と紅葉が弧状にまとまり、奥行きが出ます。
朝は無風待ちが鍵。
水面のさざ波が収まる瞬間に連写すると、鏡面カットが撮れます。
昼はPLフィルター(偏光)があると反射が抑えられ、紅葉の階調が出ます。
スマホは露出を−0.3〜−0.7EVにすると色が締まります。
夕方は逆光を味方に。
葉の縁が光って透過色が出るので、幹や瓦の影を入れて立体感を演出します。
夜は白飛び防止が最優先。明るい部分を基準に露出を落とし、後でシャドウを少し持ち上げるイメージで。
周辺の歩き方
時間が許せば宇治川沿いを散策し、朝霧橋から川面と紅葉、山並みをセットで収めると構図が広がります。
宇治神社・宇治上神社の周辺も紅葉が映え、古社の静けさが心地よい小径が続きます。
表参道では、宇治茶の老舗で抹茶パフェやほうじ茶スイーツを。
温かい薄茶で体を温めてから夜の拝観に向かうのもおすすめです。
持ち物と服装
朝晩は冷えるため、重ね着が基本。
薄手ダウンやウインドブレーカー、手袋・マフラー・カイロがあると快適です。
石畳や砂利が多いので、滑りにくい歩きやすい靴を。
雨の可能性があれば折りたたみ傘とカメラのレインカバーを。
撮影は長時間になりがちです。モバイルバッテリーと軽い行動食でエネルギー切れを防ぎましょう。
半日モデルコース
朝一で庭園へ。
池のリフレクションを撮影し、鳳翔館で仏像・宝物を鑑賞。表参道で昼食と宇治茶スイーツ。
午後は宇治上神社へ足を延ばし、夕方に再び平等院へ戻って色温度の変化を楽しむ。
ライトアップは19時台を目安に入場。
マナーと注意
三脚・脚立・ドローンは原則禁止です。
柵に寄りかかり過ぎない、植栽に入らない、長時間の場所取りをしない、フラッシュを多用しないなど、周囲への配慮を。
ペット同伴やベビーカーの可否、内部拝観や撮影可否などは最新の案内をご確認ください。
まとめ
平等院の紅葉は、朝の静寂、昼の鮮烈、夜の幻想と、時間の移ろいとともに表情を変えるのが醍醐味です。
見頃は例年11月中旬〜12月上旬。混雑ピークを外すなら朝一と夜間の後半、または小雨の日が好機です。
駐車場は早い時間から満車傾向なので、公共交通機関が安心です。
2025年のライトアップや詳細日程は、公式発表が出次第の追記を前提に、計画時に最新情報をご確認ください。
極楽浄土を思わせる光景を、今年の秋も心に刻みに行きましょう。
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